こんにちは、大阪市の女性社労士 小森ゆかりです。
私は新卒で、学習塾業界の会社に入社しました。
そこで10年以上勤務し、学習塾が生き残るためには、優秀な講師の確保と定着が必須であること、
その前提として、適正な労務管理の基盤を整えることが必要であると、社労士になった今強く感じています。
新卒で学習塾業界へ
子どものころから、将来は学校の先生になりたいなあと夢見ていました。
人前で話すことが大の苦手だったため、先生なんて無理かも・・・と薄々気づき始めましたが、
人に何かを教えること自体は好きでしたので、大学は教育学部に進学しました。
その流れで、母校の高校で世界史の教育実習を行ったのですが、案の定打ちのめされて、別の道を探ることに。
卒業後は教育業界でも、学習塾のフランチャイズ展開を行う会社に入社しました。
一応全国に教室があり、基本はFC展開でしたが、途中から直営校もでき始めました。
私は主にFC本部の管理部に所属し
塾生の入退塾の処理、科目変更の処理、口座振替の手続き、学費の回収や教室ごとの精算業務を担当。
直接塾生や保護者とやり取りすることはほとんどなく、FCに加盟していただいたオーナーさん相手の業務です。
塾経営のノウハウをオーナーに伝え、理解していただき、実行してもらう、という仕事は
私なりに毎日努力を積み重ねていくうちに、なんとなく形になってきて
オーナーに信頼され、感謝されることがやりがいとなっていきました。
学習塾の労務管理
学習塾業界は、少子化の影響を受けて厳しくなるのではないかと言われつつも、一人当たりの教育費は上昇しており、
業界全体としての売上は徐々にあがっています。
とは言え、子どもの数は減っているので、塾同士の取り合いになり
競争が激化するので、生き残るために価格競争やサービスの質の向上などが求められます。
学習塾の一番の商品は、講師ではないかと私は思っています。
生徒募集と同じくらい、講師を集めることがどれだけ大変か。
生徒が増えれば増えるほど、講師の数も必要になってきて、オーナーさんたちがいつも頭を悩ませていました。
講師の確保と育成・定着のためには、適正な労務管理が必要だと、社労士になった今思います。
「休日が少ない」
「夏期講習・冬期講習などは長時間労働になりがち」
「深夜労働が発生してしまう」
「学生アルバイトが主力なので、卒業等の事情により定期的に入れ替わる」
こういった悩みを改めて見直し、変えていくことができれば、
「ブラックバイト」などと言われなくなるのではないかと思います。
まとめ
学習塾の講師や学校の教員については、長時間労働の代表的な業種として位置づけられています。
働き方改革が進められる中、学習塾においてもこれまでの働き方を見直すことが求められていますので、
何とか新しい道を模索する必要を感じています。