65歳超雇用推進助成金の活用(定年引き上げ・無期転換)

社会保険や労務のお話

65歳超雇用推進助成金に取り組んでいるところなので、まとめてみました。

画像は、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の和歌山支部。

和歌山県の事業所さんで、ちょうど申請を進めているところでして、先日、書類提出先であるこちらの支部に行ってきた時の記念写真です。

和歌山支部以外にも、大阪や東京など都道府県ごとに支部があります。
65歳超雇用推進助成金の書類提出先・問合せ先は、労働局やハローワークではありませんのでご注意ください。

継続雇用促進コース

65歳超雇用推進助成金(令和4年度)には3コースあり、1つ目が「65歳超継続雇用促進コース」。

昨年、年度途中で新規の受付を停止するというくらい、多数の申請が殺到したコースです。
(例えば定年年齢を65歳から70歳に引き上げると120万円受給、というような、かなり大きな金額でした。)

今年は昨年よりも助成額が下がり、今のところ申請数も落ち着いているようなので、焦らずに取り組むことができそうです。

出典:厚生労働省「令和4年度65歳超雇用推進助成金のご案内」より一部抜粋

定年年齢を引き上げるだけでなく、定年自体をなくしたり、継続雇用制度の年齢を引き上げたりしてもOKです。

ただし、定年間近の社員がいない会社で定年年齢を引き上げたりしても、助成金の効果が薄いので…60歳以上の社員が1人以上いる会社でないと対象になりません。

対象者:支給申請日の前日時点で、1年以上雇用されている60歳以上(改正前の定年未満)の雇用保険の被保険者

この対象者が何人いるかと、引き上げの年数との組み合わせによって、上の表の通り受給額が変わってきます。

例えば、60歳以上の対象者が5人の会社で、現在の定年65歳から70歳への引き上げを行うと、一社あたり50万円(赤枠の部分)。

その他の要件は、

  • 就業規則の整備(定年規程の見直し)と、労働基準監督署への届出
  • 就業規則を整備するために、社労士等の専門家に依頼して費用を支払うことが必要
  • 高年齢者雇用等推進者の選任
  • 高年齢雇用管理措置の実施  など

無期雇用転換コース

2つ目の「高年齢者評価制度等雇用管理改善コース」は、高年齢者向けに人事制度や研修制度を導入した際の経費の一部が助成されるそうですが、私はまだ取り組んでいないので飛ばします。

3つ目が「高年齢者無期雇用転換コース」。

出典:厚生労働省「令和4年度65歳超雇用推進助成金のご案内」より一部抜粋

50歳以上の有期雇用契約の社員を、無期雇用契約に切り替えて、一定の期間継続して勤務してもらうと、一人につき48万円の受給。

対象者:転換日において、雇用期間が6ヶ月以上5年以内、50歳以上64未満定年未満)で、有期雇用の雇用保険被保険者。

キャリアアップ助成金に少し似ていて、まず計画書を提出→無期転換→6ヶ月以上勤務→申請書を提出という流れです。

キャリアアップ助成金と異なる点は、計画書を提出する段階で、就業規則の整備や、その他の措置を行う必要がある点でしょうか。
また、計画書は転換日(「計画の実施期間の開始日」)の3ヶ月前までに提出する必要があります(10/1転換以降分)。キャリアアップ助成金は前日まででOKですからね。
当然ですが、キャリアアップ助成金(正社員化コース・障害者正社員化コース)との併用はできません。

その他の要件は、先ほどと似てますが

  • 就業規則の整備(無期転換規程の追加)と、労働基準監督署への届出
  • 高年齢者雇用等推進者の選任
  • 高年齢雇用管理措置の実施  など

1つ目の定年引き上げのコースと組み合わせて申請も可能です。

おまけ

和歌山支部に行った後は、(メインイベント)和歌山城へ!

天守閣からの眺め。汗だくで登った後の心地よい風。

お城に行ったら記念撮影しないとですよね。誰もいなかったので自撮りしました。
レンズが都合よく汚れていて靄がかかったような出来栄えでよかったです。

この後、お城の敷地内にある動物園へ寄り、小動物のふれあい体験コーナーでモルモットにまみれる予定でしたが、コロナのせいか中止されていました、残念。

駅ナカで和歌山ラーメンを食べて大阪に帰りました。
高障機構で疑問点を解消し、気分転換でストレスも解消し、充実した1日となりました。

まとめ

助成金申請にはこの他にもいろいろ要件がありますので…詳細はお問い合わせください。

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