2ヶ所以上の複数の会社で社会保険に加入し所定の届出をしている人のことを、2以上事業所勤務者などと呼びますが、
この度、この方がケガをして会社を休まなければいけなくなり、健康保険の傷病手当金の申請を行うことになりました。
複数の会社で社会保険に加入している人の、申請書の記入方法はどうするんだろうか?
調べたところなので、簡単ですがまとめました。
申請書は3ページ目だけ会社数分用意する
協会けんぽの傷病手当金を申請する時は、
全国健康保険協会(協会けんぽ)HPから申請書をダウンロードします。
「手書き用」でも「入力用」でも好きな方を選んでください。
通常は、申請書は4枚で1セット。
内訳は、
- 1ページ目:請求する本人(被保険者)が記入
- 2ページ目: 〃
- 3ページ目:会社(事業主)が記入
- 4ページ目:病院・医師(療養担当者)が記入
2以上勤務者の場合は、このうち3ページ目(会社記入分)だけ、会社数分ダウンロードし、それぞれの会社に記入してもらえばOKです。
3ページ目というのは、その病気やケガで出勤できなかった日数や、それにより欠勤カットとなった給与の額や内訳などを、会社が記入するものです。
会社としては、自社の分だけを証明すればよいことになります。
4ページ目(医師記入分)を2枚記入してもらう等の必要はありません。
手当金の日額は合算されるのか
2以上事業所勤務者は、複数の会社の給与を合算した分の保険料を毎月支払っています。
なので傷病手当金を受給する際も、合算した金額を元に日額が計算されます。
例えばA社で20万、B社で10万という報酬を受けている場合は、合算した30万として標準報酬月額が決定されているので、
傷病手当金の日額は(直近12ヶ月がずっと300,000円だったとして)、
300,000円÷30日=10,000円(10円未満四捨五入)
10,000円×3分の2=6,666.666…≒6,667円(1円未満四捨五入)となります。
会社を休んで、両方の会社から給与がカットされてしまったら、合算した額の補償が受けられるということになります。
まとめ
副業・兼業する方が増加し、また社会保険の適用拡大が進むことにより、2以上事業所勤務届に該当する従業員が増えそうです。
そんな方の傷病手当金・出産手当金の申請の際はもれのないようご注意ください。