年金事務所の調査資料を電子申請で提出する方法

社会保険や労務のお話

こんにちは、大阪市の女性社労士 小森ゆかりです。

先日、初めて年金事務所の調査資料を電子申請で提出してみました。

資料の郵送代がかからず、しかも電子での結果通知が1週間程度で届きました。

これまで、年金事務所から指定された日時に、直接資料を持って行ったり、郵送で提出したりしてきましたが、今回の調査が一番スムーズに進みました。

結果通知は今回たまたま早かっただけかもしれませんが、今後も電子申請で提出する方向でいきたいです。

電子申請での調査資料提出

広報誌「社会保険あいち」
事業所調査資料の電子申請による提出について(PDF)

e-Gov電子申請 → 手続検索 → 「事業所調査資料の提出」

普段、e-Govを使用している方にとっては、そんなに難しい手続きではありません。
「電子申請用送付書」に会社情報などを入力し、資料(事前にPDF化しておく)を添付、管轄年金事務所を選択して送信するだけです。

新規加入後の調査

年金事務所の調査にもいくつか種類がありますが、今回対応したのは、新規加入後の調査。
社会保険に新規加入した全ての会社を対象に行われる調査です。

だいたい半年後くらいに通知が来ることが多いのですが、今回は3ヶ月後でした。

~年金事務所からの通知書(抜粋)~

この度、被保険者の適正な記録確認のため、貴事業所の従業員に係る健康保険及び厚生年金保険の被保険者資格及び報酬等について調査を実施させていただくこととなりました。

つきましては、業務ご多忙のところ誠にお手数と存じますが、下記により必要な帳簿等の写しをとっていただき、当所まで郵送いただきますようご協力をお願い申し上げます。

帳簿等の内容で確認させていただきたいことがありましたら、連絡させていただくことがあります。

提出期限は、だいたい1ヶ月後くらいに設定されているようです。

調査対象者:
社会保険の適用の有無や雇用形態に関わらず、
令和3年●月●日現在在職している役員および全従業員(パート・アルバイトの短時間就労者等を含みます)が調査の対象となります。

送付いただくもの:
・報酬・雇用に関する調査票(用紙が同封されています)
・賃金台帳の写し(給与と賞与)
・出勤簿またはタイムカードの写し
(賃金台帳にて出勤日数および労働時間が確認できる場合は省略可能)
・直近の源泉所得税領収証書の写し

社会保険加入者だけでなく、社長も含めて全従業員の状況をチェックされます。

社会保険に加入している人の賃金台帳だけ提出したとしても、源泉所得税の納付書に記入された給与総額・人数と照合され、つじつまが合っていないことになりますので、年金事務所から連絡が来ることになります。

調査には通常1ヶ月程度お時間をいただいておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、さらに時間を要する場合がありますので、ご了承ください。

冒頭にも書きましたが、今回は1週間程度で調査結果通知書が電子で届きました。

調査されるポイント

社会保険関係の手続きが適切に行われているかどうかの調査ですが、具体的にどのような点が確認されるのでしょうか。

  • パート・アルバイトで、正社員の4分の3以上勤務しているのに社会保険に加入していない人はいないかどうか
  • 役員の加入は適切に行われているかどうか
  • 加入時期が適正かどうか、入社時から加入しているかどうか、試用期間有期雇用期間中に社会保険に未加入の人はいないかどうか
  • 資格取得時の報酬額は実態に合っているかどうか
  • 交通費残業代などの手当も報酬に含めて算定しているかどうか
  • 報酬額の変動に従って正しく随時改定の手続きが取られているかどうか
  • 賞与時に社会保険料を徴収しているかどうか
  • 賞与支払届は正しく提出されているかどうか
  • 年金事務所へ届け出ている内容と合っているかどうか
  • 2以上勤務の手続きが取られているかどうか

まとめ

調査の内容によっては、最大2年前までさかのぼって社会保険料が徴収されることがあります。

年金事務所調査についてのご相談や資料提出・同行などもお受けしていますので、事前にご相談ください。

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